9月 17th, 2011

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子育ての視点

ひのつ倫子 : 2011年9月17日

 教育県を誇っていた岡山県が、平成22年度文部科学省の調査で暴力問題、不登校の発生率全国最悪の状態だと公表されました。これを受けての県教委の対策も問題です。私は、9月議会で子育ての視点をしっかり持った指導を求めて質問しました。教育長の視点は、自立に向けて豊かな人間性を培うと言われましたので、申し分ないわけですが、その指導においては、とかく発生した問題の現象のみをとらえて対症療法的な指導に陥りがちです。子どもは言うまでもなく生まれた時から周囲の環境によってつくられていくものです。家庭、地域、社会、経済、なに一つとっても子供たちの育ちに無関係ではありません。その中に問題行動の要因が隠されていても、それが何かを探り出し、ともに解決していくには時間も集団的な議論も地域の教育力も必要となるでしょう。個々のケースを判断しながら子ども同士の人間的な力を育てつつ問題を起こした子供を巻き込んで成長させていく道筋が求められます。

 しかし県教委の示した方向(ガイドラインによる)は、警察官を県教委の担当課に4名雇用し、「市教委や県民と連携し」解決するとしながらも「毅然とした姿勢で生徒に接する」よう教師の指導力をつけたり、ルールを徹底したりすることで問題解決にあたろうとしているように思えます。私は、教育現場には教育的指導が優先されるべきだと考えます。社会的犯罪でない限り、教育者の専門性を発揮して個人の、集団の指導力を結集して子供たちに接していくべきではないでしょうか。子供たちの苦しみや辛さ、もどかしさややるせなさ、なんで勉強なんかするんだ、なんで生きているんだと生の根本からの問いかけに大人はきちんと答えていかなければなりません。自分の人生にしっかりと根を張り、着実に歩を進めるためにも、子供たちの声を封じるのでなく、聞く耳を持ち、問題行動をさせないのでなく、どうしてそうするのか洞察力や分析力を養い、問題解決のために個人や集団をどう育てていくのかをお互い学びあいながら、長期的な解決を教育的に目指すべきと考えます。そのためにも、子供というものをどう見るのか、その視点はとても重要だと思います。育てるというのと、監視するというのとではうんと違いが出てきます。継続的に議論する必要を感じました。

誰が主人公のガイドライン?

誰が主人公のガイドライン?

エアコンのない保育所

ひのつ倫子 : 2011年9月17日

9月議会で、保育所へのエアコン設置を求めて質問しました。笠岡市内には公立保育所が7園あります。遊戯室のエアコン設置率は100%ですが、保育室の設置率は26.6%です。昨年9月議会で教育施設にエアコンの設置を求めた際、執行部は、まず耐震化工事を済ませるのが先だと答えました。

今年の暑さは6月に始まりました。気象庁の平成20年から22年までの夏季の都道府県別人口10万人当たりの熱中症傷病者搬送人員のグラフを見ても、H20年、高知県に次いで31,47とワースト2、H21,ワースト7、H22年鳥取県の60,62人に次いで57,89人とこれまたワースト2です。高齢化率の高さも原因の一つかもしれませんが、岡山県での熱中症対策は特段の注意を要するように思えます。それに残暑の厳しいこと!夏休みのない保育所で、園児たちはどんなに厳しい夏を過ごしてきたのでしょうか。

そんな中、私立保育園の保育室へのエアコン設置率100%に対して、公立保育所が、26,6%ではあまりにもお粗末です。これで「子育て支援をしっかりしております。」(市長答弁)と言えるのでしょうか?ましてや調理室に至っては、「朝仕事場に入ると39度あった。」(H22年8月)ぐらいですから、最悪の労働環境でもあります。その後2園の調理室に設置されましたが、他園についても早期に設置を検討すべきと迫りましたが、「年次的にしていく」「当事者の要請にこたえていく」と、まるで声が届いてないのでしないと言わんばかりの、他人事で、具体的な計画も示さず、事態を真剣に受け止めた市行政の責任者の言葉とは思えませんでした。

>>笠岡市 私立保育所クーラー設備状況など PDF691KB

職員室・事務室は設置率0%

職員室・事務室は設置率0%